インテリアショップで働く、仕入れ担当のモチです!
ペンネームは他のスタッフに与えられました。由来は不明ですが、モチみたいに粘り強く頑張って生きています。
よろしくお願いいたします!(^^)/
これから毎週お届けするコラムとなりますが、私は旅行カテゴリーの話題を中心に皆さまに世界各地の旅行のお話をご提供してまいりたいと思います。
少しでも面白いなと感じていただけましたらぜひFACEBOOKやTWITTERのTBLアカウントへの「いいね」や「フォロー」をよろしくお願い致します(^^)/
FACEBOOK リンクはこちらから
2018年2月6日、私たちは20時間のフライトを経て、モロッコのカサブランカへ降り立ちました。目的はモロッコインテリアの仕入れです。
モロッコは、アフリカ大陸の中でも地中海に面したスペインに近い位置にある国です。
もともとはフランス領だったこともあり、言語はアラビア語、フランス語が主流です。
観光地では英語を話す人も多く、英語が少しでもわかれば旅行に不自由することは無いでしょう。アフリカだと思うだけで、渡航前から震え上がっておりましたが、行ってみれば最高に楽しいパラダイスのような国でしたので、食わず嫌いは良くないなと心底思った次第です。モロッコの魅力は語りつくせないほどに沢山ありましたが、今回はその中でも私が一番心惹かれた「モロッコおじさんたち」の魅力をお伝えしたいと思います。
モロッコの商業地を訪れると、沢山のモロッコおじさんに出会います。
モロッコでは、家族単位で商いをすることが多いそうなのですが、女性は家やバックヤードで内職をすることが多く、店頭には男性が立つことが多いそうです。
そのために市場はたくさんのおじさんであふれかえっています。
多くのおじさんたちは、ジェラバと呼ばれる民族衣装を着ています。その民族衣装、フードが付いていてすっぽりとかぶれるような大き目でゆったりとしたワンピースのようなものなのですが、モロッコおじさんの多くはフードまでかぶっているんです。ジェラバのフードは先がとんがっていて、まるで白雪姫に出てくる七人の小人たちみたいで、とってもチャーミングなんです。
そんな見た目にも愛らしいおじさんたちの良いところは、とにかくフレンドリーで陽気なところにあります。
「Hi how are you? コニチワー ニーハオー ジャパァァン チャイナー ドッチー??(笑)」
観光客も訪れるようなマーケットでは、このようにアジア人を見かけると嬉しそうに色んな言葉で話しかけてくれます。
“アイム ジャパニーズ!” と返すと、嬉しそうにニコニコしながら
「Oh I love Japanese people! Please come!! Just a look!! ミルダケ!I will show you!(日本人大好きなんだよ!こっちきて!いいもの見せてあげるから~!!)」
と、カタコトの日本語を交えながらものすごい勢いで誘われます。
到着してすぐの頃はこのやりとりも楽しいのですが、さすがに2日目、3日目と同じ勢いで迫られるといい加減 若干、飽きてきます(笑)
そこでふと、もし中国人だったとしても、同じように中国人ラブなんだよ~と返してくれるのかなと疑問に思い、“No, I’m Chinese.(いえ、中国人です)”と返してみたのですが、
”Oh you are a liar! I know you. You are Japanese! Why you say Chinese!!?(嘘ついた!日本人だろ!知ってんだからな~。何で嘘つくんだよ~!!)”
と、ますます すごい勢いで(でも笑顔で)迫ってこられましたので、絶対にやめた方が良いです(;^_^A
いつでも全力で人懐っこいのがモロッコおじさんの特徴なんですね~。
そんなモロッコおじさん、たった10日間の滞在中にも様々ありました。
モロッコでは、出会う人々みんながファミリーという信条があるそうで、滞在中に2回、食べかけのお昼ごはんらしきものをすれ違いざまに手渡されました。
“For you!(食べなさい!)”と、皮のむかれたみかんを3房手渡し、食べるまでじーっと、潤んだ瞳で見つめてくるおじいちゃん。
「オ、オー・・・サンキュー・・・」
と、恐る恐る口に入れると、それはそれは美味しいみかんなのでした。
また、おじさんと呼ぶにはまだ若い男性でしたが、すれ違いざまに食べかけていたパンを手渡されそうになり、あまりにも唐突で驚いてしまい、「オー、ノー、サンキュー・・・(いえいえ、結構です・・)」と返しましたところ、首をかしげながら寂しそうにスタコラと立ち去って行かれました。
旅行記など、アフリカ旅をテーマにしたブログなどでは、物乞いなどのお話をよく目にしておりましたが、モロッコのフェス、シェフシャウエン、カサブランカなどの都市では、むしろ何かをくれようとするおじさんばかりで、何かをねだられることはほとんどありませんでした。
「みんながファミリーだなんて、なんて心があたたかい国なんだ」
と、感動してしまいました。
他にも、訪れる先々でジュースを振る舞ってくれたり、お茶を出してくれたりと、何かと「おもてなし」を大切にするモロッコおじさんです。
モロッコおじさんの無邪気さは、日本のおじさんと少し似ています。
日本でも鼻歌を歌いながら がにまた で陽気に歩いているジャパニーズおじさんをよく見かけることと思いますが、モロッコおじさんはそれに輪をかけて無邪気です。
私たちがファブリックのプフの仕入れ先を訪れた際、楽しそうにプフ(クッションの中身のないもの)を振り回すおじさんに遭遇。
このモロッコおじさん、購入が決まると、なんと手の甲にキスしてくるんです!!
こんなの、漫画の中だけの世界だと思っていました(笑)驚きと照れで、どうしていいかわからないスタッフです。
帰り際にはハグをして、「また来てね~」と、寂しそうな表情で哀愁を漂わせます。とても可愛いモロッコおじさんに、心が鷲掴みにされる瞬間です。
———————-
それぞれが1人で過ごしたフェス最後の日のフリータイム。お土産を買おうと訪れたカゴ屋さんでは、結局丁度良いものが見つからず、そそくさと退散しようとした私の前にモロッコおじさんが立ちはだかり、
「せっかく来たんだから、俺のハトを見てくれ」
と、半ば強制的に建物の屋上へと連れていかれました。階段は真っ暗で、途中の2階も真っ暗。「何かされたらどうしよう・・・」と不安でいっぱいの私。
そんな私の心境には全く気が付かない様子で、「ここは天井が低いから、頭ぶつけないようにね!!」「ここ!!足元悪いから、気を付けて!!」と、大きい声で注意を促してくれます。
「・・・悪い人ではなさそうだな。」そんな気がうっすらしてきた頃、ようやく屋上にたどり着きました。
うわ、放し飼い!?ハトが箱の上に沢山とまっていましたが、私が近づくと逃げて行ってしまいました・・・。
おー、小屋もありますよ。中を覗いてみましょう!
あ、なんだか日本のハトとはちょっと違って足元がおしゃれなハトさんです( ゚Д゚)
「どうだ、俺のハトだ。すっごく可愛いだろ?」
おじさんのハトは、少し変わった品種のようで、日本でおなじみのハトも数羽いましたが、足にひらひらのついた見慣れないハトなど、確かに一見の価値ありのハトたちでした。
「可愛いですね、ハト、何のために飼っているんですか?食べるため??」
恐怖から解放されて、神経が働いていなかった私。こんなひらひらのついた可愛いハトを食べるわけないのに、非常に無神経な質問をしてしまいました・・・。
でも、おじさんはまるで気にする様子もなく、
「食べないよ。見るだけ。」
とのこと。「見るだけ?へぇ、モロッコではハトを鑑賞するために飼うんですか?」これまでに屋上にハト小屋を設置されている家を何軒か見てきた私は不思議に思って尋ねました。
「いや、他の家は知らないけど。俺は人と話するよりハトを見ている方が楽しいんだ。」
ハトに癒しを求めるモロッコおじさん。人よりハトが好きみたいだけど、人である私にその大切なハトを紹介してくれました。そう思ったとたん、すごく有り難く思えてきて、ハトがますます可愛く見えました。沢山写真も撮らせていただきました。おじさん、大切なハトを見せてくれて、ありがとう!
こんな感じで、いつでも全力で無邪気。思いのままに行動する。それがモロッコおじさんみたいです。
帰国日の前日に訪れたカサブランカ。カサブランカは観光地ではありません。それでも、珍しい観光客風のアジア人に喜んでサービスしてくれるんですよね。
カサブランカの空港から飛行機に乗るために前泊したのですが、ディナーで訪れたケバブレストランでの歓迎ぶりに驚きました。
「写真撮っていいですか?」
美味しそうなお肉が並んでいる様子がとても素敵だったので写真を撮らせてもらったのですが、なんとそのあと厨房まで招き入れていただき、コックさんと一緒に記念撮影までさせてもらえました。
代わる代わるツーショットを撮りたがるお店のおじさんたち。もしかしたら珍しい日本人とのツーショットが撮りたかっただけなのかも知れません(笑)
「1.2.3!イェーイ!」
ケバブの生肉をもってまるでケーキ入刀直前のカップルみたいです(笑)
最後にこのような内容になってしまい、モロッコの善良なおじさんたちには申し訳ない限りなのですが、危険情報も少し記載させてください。
モロッコおじさんの中で少し厄介なのが、この マッサージおじさん です。
必ず女性に声をかけるようなのですが、この声の掛け方が妙にセクシャルなので、注意喚起のためにもここに記載させていただきます。
マッサージ、受けてないのでどのような内容かは不明なのですが、必ず手を握りながら「マッサージをしないかね」とススメてきます。その際、手は握るだけでなく、ずっとモミモミされるので、気持ちが悪いです。あまり刺激しても怖いので、「これから夕食なので」とか、「別の場所へ行かないといけないから」など、なんでもいいのでやんわりと断るのですが・・・。
これがなかなかしつこくて、なぜか
「ハズバンドマッサージ(旦那さんのマッサージ)」Σ( ̄ロ ̄lll)え!!!
というワードを繰り返します。これは絶対にヤバイやつだと思いますので、行かれない方が良いと思います。私は自由行動の際に、マッサージの勧誘の方だと気が付かずに道を尋ねてしまった際、道を教えてくれた後でしつこい勧誘にあい、断りながら歩き続けておりましたところ、手の甲へのキスが始まり、しまいには指を舐め始めました・・・。
絶叫しながら逃げたのですが、手がべとべとになりました・・・。もちろん、すぐに持っていたミネラルウォーターで洗い流しましたが。
道を尋ねる際にも注意が必要です。旅には必ず危険がつきまといますので、モロッコおじさんは基本的には良い人が多いのですが、危険なモロッコおじさんが存在することも覚えておいていただけますと幸いです。
これまで沢山のエピソードをお伝えさせていただきましたが、基本的には本当にあたたかくて優しい人が多い印象です。
私自身、旅行が大好きで、これまでにも沢山訪れたことがありますが、そんな中でもピカイチのお人よしさを持つ国民性を感じました。
旅の中で人とのふれあいをテーマにされたい方は、ぜひモロッコへの旅をおススメめさせていただきたいと思います!
モロッコのおじさんたちはとても陽気で気さくなのですが、商売にはシビアです。
日本人だとわかれば、その裕福なイメージもあって、相場の5倍くらいの価格を言われることもあります。できるだけ安く、楽しいお買い物をするためにちょっとだけお買い物に関するコツをここに記載させていただきますね。
1. ちょっとしたお土産を携える
日本の商品に触れる機会の少ないモロッコおじさんたちは、思いがけない日本のお土産に感動して値引きしてくれるかも知れません。モロッコの人々は甘いものが大好きだそうですので、日本のスイーツを用意しておけば完璧です!ぜひ覚えておいてください( *´艸`)
私たちも、価格でもう一声ほしいなという場面で、相手の方はその時は女性(モロッコおばさんとは絶対に呼べないような美貌の女性でした)だったのですが、もう使わなくなった手鏡をあげたところ、驚くほど喜んでくださり、かたくなに聞き入れてもらえなかった価格をあっさりOKしてもらえました。日本からの小さなプレゼント、おすすめですよ!
2. アラビア語を話す
今回の旅に同行してくれた現地のアテンドの日本人の方は、少しアラビア語を話せます。
ちょっと値段交渉も行き詰まってきたな~というところで、「シュクラン(ありがとう)」と言ってみたり、商品を持ちながら「ジャミール(美しい)」と言ってみるとか、何かを言われた際に「ワッハ(はい)」と返してみるとか、唐突に単語を話すだけでもモロッコおじさんの瞳がパッと輝いて、「なんだ、アラビア語がわかるのか!ハハハ!やるじゃないか!」と、テンションが急速に高まり、価格交渉がやりやすくなりました。
もちろん、話せなくても旅はできるのですが、モロッコおじさんとの交流を楽しむためにも、少しアラビア語がカタコトでも話せれば、より楽しい旅になること間違いなしです。
3. 大好きを連発
こちらも、モロッコでアシストいただいた日本人の方の受け売りですが、日本と違って人との距離が近いモロッコでは、会話の最後に「そうだよ、ブラザー」とか、「その通りだよ、フレンド」などを加えて、親しみを込めてくれます。そんなモロッコの人々には自らも進んで距離を縮めることが仲良くなってベスト価格を出してもらうためのコツのようで、「この価格は家族価格ですか?だって私たち、家族でしょ!」と、満面の笑みで懐に飛び込んでいくのがポイントのようです。男性には厳しい内容かも知れませんが、女性の皆様はぜひお試しください。必ず値引いてくれます(笑)
以上が、モロッコでお買い物上手になるためのマストアクションです!ぜひお試しくださいませヾ(≧▽≦)ノ
余談ですが、私たちがこの10日間の旅で仕入れてきた商品は以下からご覧いただけます。
商社を介さずダイレクトに仕入れておりますので、非常にお買い得な価格でお求めいただけるんです。