【北欧レポート VOL.1】機能的な日常のデザイン in 北欧

制作スタッフ Amada

【 機能的な日常のデザイン in 北欧】

北欧デザインは当店でも大人気のカテゴリーです。
「誰も北欧に行ったことがないなんて!本場を知らずにお客様におすすめできない!」という社長の鶴の一声で今年の社員旅行の行き先は決まりました。

『日光を見ずして結構と言うなかれ』、『パンテオンを見ずしてローマを去る者は愚者なり』
古今東西そのような諺が数あるように「本場を体感」することで得るものは多いはず、と社員一行が北欧に向かった夏でございます。

北欧のデザインというと、インテリアやファブリックをイメージされることが多いかと思いますが、私は以前グラフィックデザインをしていたこともあり、今回の旅では広告・看板やパッケージ、お店のPOPなどに注目してみました。

日本に比べると駅や電車、看板といった屋外広告はあまり多くないように感じました。
ショッピングモールなどの店内には大きな壁面広告があるものの、駅もいたってシンプルで、私は「(広告できるのに)この空間もったいない!」と何度も思ってしまいました。

地下鉄車内

最近の日本ではよく見る車体全体のラッピング広告も、旅した3か国で見かけたのはデンマークの「動物園」のバスだけ。
こちらはもしかすると、観光用のバスかもしれません。
ベルギーのバス

特にフィンランドは街全体が非常に機能的にデザインされているという印象です。
例えば、公共交通機関がこの緑のカードで乗り放題になるのですが、改札代わりになるこの機械。
詳しい説明書きは周りに一切なく、使い方を知らないと???だらけです。(私はヘルシンキ中央駅の売店「R-kioski(アール・キオスキ)」 でカードタイプの1日券を8ユーロで購入。自動販売機で販売されているレシートタイプの乗り放題チケットは購入時からカウントされますが、こちらは使用開始時からから24時間使用が可能なのでこちらにしました。)
フィンランドの交通でも使い方はとても簡単で、使用開始時に駅の改札やバスの乗り口にある読取の機械にかざすだけいう手軽さ。
(2回目以降は読み取り不要ですが不正使用は罰金が高いので有効時間を時々チェックするのに乗り降りする都度「ピッ」としたりバスの運転手さんに見せて使えるか確認していました。)

ヘルシンキ市内なら地下鉄・トラム(路面電車)・フェリーがこの一枚だけで乗れるので、ものすごく便利です。

フィンランドの人口は兵庫県とほぼ同じということなので、様々な所が省人化されています。
空港もすごくシンプルでチェックインカウンターもほぼスタッフがいませんΣ(〃゚д゚;
一応、やりかたはモニターに日本語も含め各言語で表示されるのですが、初めての経験なので戸惑ってしまいました。
ヘルシンキ空港のトイレ

トイレも文字表記ではなくドアにユニークすぎるピクトグラム!(*ノωノ)アラマァ…
万国共通、人間の自然な行動を表していて好感が持てますし、すごくよく分かりやすい表現だと思いました。
しかもフィンランドっぽいカラーとはっきりしたコントラストで視覚性もちゃんと配慮されています。

お菓子などのパッケージも、あまりごちゃごちゃしていないものが多く、コンビニやスーパーの売り場もPOPが少なくすっきり。
フィンランで有名なメーカーのチョコレートにはGeisha(芸者)なんて名前のチョコもありました(味はとても美味!)。

お菓子売り場
オーソドックスなパッケージデザインが多く、子供向けのお菓子以外ではあまりキャラクターものを私は見かけませんでした。可愛いキャラクターがあふれている日本に比べると、そこが一番の違いかなと思いました。
ただ唯一、フィンランドの国民的キャラクターのムーミンだけは別。コーヒーや紅茶など一般の食品や文具、歯磨きペースト、カバーリングなどの住居関連品など様々な商品に使われていました。
こちらは子供用ハミガキのコーナーなので”スパイダーマン”もいます!もちろん本場のキシリトール入りです。

最後に。北欧といえばやはりテキスタイルデザイン。フィンランドを代表するといえば【Marimekko(マリメッコ)】と【Finlayson(フィンレイソン)】は双頭のブランドです。
フィンランドのフラッグシップ【Finair】では紙コップや紙ナプキンがMarimekkoデザインで機体にも花柄Unikko!
イメージカラーがオレンジのフィンランドの郵便局【Posti】では小包用の封筒や箱がなんとMarimekkoのデザイン。私も大型エコバックや封筒を、同僚も大小の箱を大人買いしてしまいました。
しかも今は期間限定でFinlaysonのおしゃれなデザインもありました↓↓↓

小包用の箱

小包で送らずとも、そのままプレゼント用のラッピングに使えそうですね。パブリック要素が高いものまで、おしゃれなメーカーのデザインなんて凄すぎます!!

デパートやスーパーにはどちらのメーカーの商品も必ず並んでいるほど。
冬が長い北欧は家で過ごす時間が多いので暮らしを豊かにするインテリアが発達したのですね。
Finlaysonのモットー「You need something soft between you and the world (あなたと世界の間にある 何か柔らかい(Finnreisonの) もの)」の言葉通り、現地では普段の暮らしの中にある、本当に身近なデザインなんだなと感じました。

北欧は人もあったかく、本当に様々な所で親切にしてもらいました。
タイトル画像のノルウェー国鉄の車掌さん。仕事っぷりもイケメンで、とってもフレンドリーでした!
駅の観光ボラインティアのお兄さん、お姉さん、道を教えてくれた通りすがりのビジネスマンをはじめ、お世話になった皆様ありがとうございました!m(_ _)m

デザインだけでなく人の優しさ&ホスピタリティも素晴らしい、北欧はやっぱり素敵な所でした(*´▽`*)♪
北欧デザインが日本で愛されるのはこんな風土のエッセンスが込められているからかもしれません。

お金を貯めて、いつかぜったいオーロラを見に再び北欧に行きたいです!!

2016/10/20  掲載:天田