-ココハナvol.183-房掛けの取付位置について計算方法をまとめました

こんにちは!プランナーの田中です。
今回は非常にニッチなテーマ【房掛けの取り付け位置】についてです。
 
房掛けを取り付ける位置によって、カーテンをタッセルで束ねたときの印象が変わってきます。
 
かと言って、「房掛けなんてつけたことがないから、どのあたり取り付ければいいかわからない」という方も多いと思います。

 
そこで今回は房掛けの取付位置の決め方についてまとめましたので、どのあたりに房掛けを付ければいいか考えてみましょう!
 

●そもそも房掛けって何?

 
カーテンを束ねるときに使うタッセルを引っ掛けるフックのことを房掛けと呼びます。

 

 

●房掛けの位置の計算方法について

房掛けの高さの計算方法を調べたところ、3パターンほど計算方法が見つかりました。
それぞれ実際に計算してみましょう。
 

A.カーテン総丈に対して2:1の高さ

房掛けを製造しているメーカーなどが推奨しているのが、カーテンの総丈を2:1に分けた位置にタッセルを取り付ける計算方法です。
 

 

公式

カーテン総丈÷3

 
●掃出し窓
例)カーテン総丈が200センチの場合 → 公式:200÷3=66.666667
裾から66.6センチ上に取付

 
●腰高窓
例)カーテン総丈が130センチの場合 → 公式:130÷3=43.333333
裾から43.3センチ上に取付

B.黄金比「1:1.618」の高さ

黄金比とは大昔の学者さんや芸術家が発見したと言われる比率のことですね。
私は文系なもので、詳しくはわかりませんが、黄金比で作られたものは美しいと感じるそうです。
 

 

公式

カーテン総丈÷2.618

 

●掃出し窓
例)カーテン総丈が200センチの場合 → 公式:200÷2.618=76.394194
裾から76.4センチ上に取付

 
●腰高窓
例)カーテン総丈が130センチの場合 → 公式:130÷2.618=49.656226
裾から49.6センチ上に取付

 

C.カーテンの総丈に対して6:4の高さ

カーテンの総丈を6:4に分けた位置にタッセルを取り付ける計算方法もあります。
カーテン総丈の半分より、ちょっと下に房掛けを取り付けるイメージですね。
 

 

公式

カーテン総丈×0.4

 
●掃出し窓
カーテン総丈が200センチの場合 → 公式:200*0.4=80
裾から80センチ上に取付

 
●腰高窓
カーテン総丈が130センチの場合 → 公式:130*0.4=52
裾から52センチ上に取付

 
公式をまとめると下記のようになります。

 


それぞれの公式によってだいぶ取り付け位置に差があることがわかりました。
共通点としては「カーテン総丈の真ん中からちょっと下」となります。

 
つまり、房掛けの位置を決めるのに絶対的な公式はないということですね。
 

 

●見た目の美しさは人によって異なる

 
そもそも「美しさ」の感じ方は人によって異なります。

 
「3パターンのどれが一番正しいの?」と考えるのではなく、実際に房掛けとタッセルをカーテンに合わせてみて、一番しっくりくる位置に房掛けを取り付けていただくのが一番の正解です。

 
とは言え、「自分の感覚で取付けてください」だとせっかくこのコラムをご覧頂いた方に申し訳ないので、房掛けに引っ掛けるタッセルと合わせて考えてみましょう!

 

●タッセルによって房掛けの位置を調整する

 
当店では装飾がついたコーディネートタッセルを数多く取り揃えております。

 

 
タッセルには色々な形のものがありますが、大きく分けると、
房がついている装飾性の高いタッセルと、共布のタッセルやロープタッセルのような房がついていないタッセルに分かれます。

 
房掛けの取り付け位置で気をつけないといけないのは【房がついているタッセル】です。

 
例えば下記タッセル【モーメント】はロープ部分(広げた状態で)約65センチ、房部分は約21センチあります。

 

 
上記3パターンのどれかで算出した高さに房掛けを取付けて、このタッセルを使うと房部分が想定よりもかなり下になってしまうので、バランスが悪く見えてしまいます。

 
房がついているタッセルを使う場合は房の位置が算出した高さに来るように、房掛けの位置を上に上げて取付けましょう!

 

●マグネットタッセルという選択肢

 

ここまで、房掛けの取付け高さの計算方法を見てきましたが、「結局、どの位置にすればいいか余計迷ってしまった…」という方はマグネットタッセルはいかがでしょうか?

 

マグネットタッセル【エル ナチュラル】

 

マグネットタッセル【ルーピ ブラウン】


 

マグネットタッセルであれば房掛けを使わずに、生地を挟んで留めることができるので、好きな位置で留めることができます。
 
これであれば、房掛けの位置を悩む必要はありませんね!

 

●まとめ

今回は房掛けの位置の算出方法を3パターンご紹介しました。

 
厚地カーテンに付属している共布のカーテンタッセルを使用する場合は、下記3パターンのいずれかの計算方法で房掛けの位置を決めてOKです。

 

 
私は比較的、上の方にタッセルがつくほうが好きなので、パターンC【カーテンの総丈に対して6:4の高さ】が好みでした。

 
また房がついているタッセルを使用する場合は算出した高さに房部分がくるように房掛けの位置を上げないといけませんので、注意が必要です。

 
この場合は計算式で大体の位置を確認してから、実際にタッセルをカーテンに合わせてみて房掛けの位置を決めていただくと失敗なく取付けが可能です。


 
今回は房掛けの位置について、ご案内いたしました。
意外と取付けるときに悩みがちなテーマなので、参考にしていただければ幸いでございます。