TBL VOL.148 もんじの古跡めぐり

【 TBL VOL.148 もんじの古跡めぐり 】

 

こんにちは!!システムエンジニアのモジモジもんじです(‘ω’)ノ

今週は台風の影響で蒸し暑い1週間でしたが、8月後半からやや涼しい風を感じるようになりました。
先週の休みの日に、奈良の遺跡、平城宮跡へ行ってきました。

平城宮は奈良時代の都、平城京の中央北端にあり東西・南北約1キロメートル四方の広さです。
天皇、皇族の住まいや、官公庁が集まった場所となっていました。
今は跡地となっていて、当時の建物が残っているわけではありません。
木造建築のため、地上の構造物は全て失われてます。
ただし地面の下に埋もれた遺構は良好な状態で残されています。
現在地上に立っているのは建物は、最近に再建されたものです。
実は、平城宮跡が史跡として認識されたのは、今から100年ほど前で、それまでは田畑になっていました。
また、本格的な発掘調査が始まったのは1955頃からで、建物の再建も30年ほど前から始まったようです。
下の地図にあるとおり今時点で再建された大きな建物は
朱雀門(中央下)1998年完成
第一次大極殿(中央上) 2010年完成
南門(真ん中)2022年完成


 
ということで奈良県がほこるキモキャラ「せんとくん」に案内をお願いしました。
これは冗談で、再建された建物や展示館には、ボランティアガイドのおじさんが立っていて、
この方に説明していただきました。
というか思ったほどに見学する人が少なくて、むこうから声をかけてくれました。
 

上写真のバックの船は遣唐使船が復元されたものです。
飛鳥時代から奈良・平安時代にかけて何度も遣唐使が中国に渡っていますが、
遣唐使船が無事に中国に渡れる確率は70%ほどだったといわれています。
帰りのことを考えるとさらに確率が下がるので、命がけの任務だったということですね。

 

南門
南門は、今年再建されたばかりです。
右側の鉄骨の屋根は素屋根と呼ばれる作業用の建物で、天候に関係なく作業ができるようになっています。
現在は東側にスライドさせた状態です。
 
 
第一次大極殿
 
最初に見学したのが第一次大極殿です、
第一次大極殿というからには、第二次大極殿があるのかというと、それがあったそうです。
当時の聖武天皇が気まぐれな人で、5年のあいだに平城京→恭仁京→難波京→紫香楽宮→再び平城京と都を移し替えていったそうで、
再び平城京に戻ってきたときに建てたのが第二次大極殿です。
都を移し替えるときは現在の建物をすべて解体し、次の都に移動させて、そこで組み立てなおすので
再び平城京に戻ってきたときには元あった場所の少し東側に第二大極殿が建てられたということです。
それにしても、5年間に4回も都を移すとは大変な無駄遣いのように感じますね。
 
 
高御座
第一次大極殿の内部には高御座(天皇の玉座)の復元がおかれています。
現在の高御座は京都御所にあり、平成から令和への改元のとき天皇の即位の礼で使用するために京都御所から皇居へ運ばれました。
 
 
本物の遺構
遺構展示館の内部にある。本物の遺構です。
 
 
井戸の木枠
井戸に使われた円形の木枠です。
ドラム缶のように中がくりぬかれているのですが、樹齢1200年ほどの大木を使っているそうです。
実際に発掘現場から出てきたものです。
 
 
ほかにも、遺跡からは木簡、瓦、木で作ったスリッパ、机等が出土しています。
中には人のうんちや、おしりをふくためのヘラも見つかっています。
特に重要なのは木簡です、
当時、紙が非常に高価なものであったため、文章のやりとりや記録は木簡に書かれることが多かったのです。
木簡は、役所間の連絡事項、租税の記録、またはメモ帳として使われたり、人々の苦情などか書かれていて面白いです。
これを解読することで、たくさんの歴史的なことがわかるようになっています。
木簡は木でできているので、土に埋まっているものは通常、朽ちてなくなってしまうのですが、
幸いなことにこの平城宮跡は京に都が移ってから田んぼの状態で近世までのこされていたため
良好な保存状態が保たれたということです。
つまり、田んぼということは常に土壌に水を入れるので、遺跡が泥の中に入った状態で、
ほとんど空気に触れるがとなく腐食を免れたということです。
現在も発掘中なのですが、宝の山のように遺物が出てくるそうです。

 
 
 
実は平城宮跡の内側を鉄道が横切っています。
鉄道を通すときは遺跡調査があまり進んでいない時で、一応大極殿のある位置は判明していたので
これよりかなり南に線路と引いたようですが、後で、そこは平城宮跡の中であたことが判明したため
いまのような状態になってしまったそうです。
平城旧跡は世界遺産に登録されていますが、世界遺産に鉄道が横切ってええんか と思ってしまいます。
一応、もっと南側に線路を移す計画はあるらしいです。
近鉄電車と朱雀門
 
 
平城宮席の場所ですが、奈良市の近鉄西大寺駅の東側です。
クルマでも行っても北側の駐車場は無料です。(南側は有料です)
資料館も入場無料なので歴史に興味のある方はぜひ訪れてください。
ボランティアの説明ガイド方に話を聞くのがおすすめです。
ただすべての個所を見学すると結構な距離を歩きます。10キロは覚悟してください。
最後に見学した「平城宮跡資料館」では眠たくて、ガイドさんには失礼なのですが
話がほとんど頭に入っていませんでした。
ではまた。

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