皆さまこんにちは！
モロッコ現地からフレッシュなコラムが届きました♪
今回はどんな情報なのかドキドキ(o´艸`)
さてさて、始まります！
こんにちは！モロッコ在住のユキです。
すっかり秋めいてきましたね。
この前、息子が誕生日を迎えたので家族でケーキを食べて、ささやかなお祝いをしました。
でも実はこの誕生日の過ごし方、モロッコでは一般的なようで、そうでもない、微妙なところなんです。
今回は、モロッコの人たちの「誕生日」への価値観についてお話しします。
年に1度の特別な日である「誕生日」。
日本では、家族や友達で集まってケーキを食べたり、プレゼントを準備したりすることは割と一般的ですよね。
でも実はこれ、元々は欧米の文化。
イスラム教の国であるモロッコには、そもそも存在しない習慣なんです。
実際、モロッコでは誕生日を特に特別な日と思っていない人も多いです。
「じゃあ、誕生日のお祝いってしちゃダメなの？」というと、そういう訳でもない。
そこがちょっとややこしいところ。
イスラム教の戒律としても解釈が分かれていて、「誕生日を祝うことは非イスラム的だ」とする人たちと、「別に問題はない」とする人たちが存在しているそう。
実際のところモロッコでは、「誕生日を祝うことが悪いわけではないが、ムスリムには必要ない」と考えている人が大半なんじゃないかなぁと思います。
誕生日はお祝いしない、となると、やっぱり子どもたちにとっては寂しいものですね。
だって、子どもたちが普段目にしているTVや本には、誕生日をお祝いするシーンがたくさん出てきますから。
モロッコの子どもたちもそれは同じ。
なので、子どもの誕生日はお祝いする人は比較的多いですね。すべてではありませんが。
事実、息子の通う幼稚園では月1回のお誕生日パーティーがあります。
その月が誕生日である子どもの親がケーキとジュースを用意して、みんなでお祝いするスタイル。
バースデーソングはフランス語。
「ボーナニーバセー♪」（フランス語でHappy Birday）とみんなで歌います。
さらに最近では、子どもだけではなく若い人たちでも、誕生日祝いを普通にする人が多くなっています。
子どもの頃にお祝いされていると、モロッコ社会的にも誕生日祝いが年々当たり前のことになってくるのかもしれないですね。
スーパーでも、誕生日用のローソクやデコレーショングッズをよく見かけるので、かなり普及している気がします。
海外の文化である「誕生日祝い」。
イスラム国家であるモロッコでこれが割と広く受け入れられているのは、地理的・歴史的な背景の影響もあります。
地理的には、モロッコはヨーロッパから非常に近く、古くから多くの異文化が入ってくるアフリカの玄関口とも言える国。
スペインなんて、フェリーで40分です！
この近さから、泳いで渡ろうとして捕まる違法入国の人たちのニュースもたまに見かけますね(^_^;)
歴史的には昔はフランス領だったこともあり、フレンチモロッカンなんて言葉もあるくらいフランス文化の影響も受けています。
事実、モロッコの建築やインテリアにはイスラム文化と西洋文化が合わさったものが多く、それがモロッコ独自のスタイルになっているのも有名ですよね。
古くから海外の文化を寛容に取り入れてきたモロッコは、他のイスラム諸国に比べるとおおらかなムスリムが多いのも、このような背景があるからでしょう。
実はこういうところ、日本とも似ているなと思います。
日本もあらゆる国の文化を取り入れ、独自の文化を作ってきた国ですから。
遠く離れている日本とモロッコですが、海外の文化への姿勢は意外と共通点が多いのかもしれません。
日本に住んでいると、誕生日はお祝いして当たり前のものですよね。
私もその感覚でいたので、親戚の子どもにプレゼントを用意しようとしたときに「誕生日？うちはしないよ」と言われて戸惑ったことがあります。
子どもであっても、誕生日をお祝いする家としない家があるというのも、モロッコならではだなぁと思います。
【ユキ】
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次回の更新をお楽しみに～！